特定調停のメリット・デメリット
特定調停には、多くのメリットがある反面、デメリットもあります。
メリット・デメリットをよく理解したうえで、特定調停手続を進めていかなくてはなりません。
特定調停手続は、自分にとってメリットの方が多いのか、それともデメリットの方が多いのか?
借金相談・債務整理相談をする弁護士とよく相談しましょう。
特定調停のメリット
- 消費者金融等、かつて高利息であった会社と取引をしていた場合、取引年数が長ければ長い程、大きく借金を減らすことができる。
場合によっては、借金自体が0円になったり、過払い金が発生する場合もある。
- 特定調停を簡易裁判所に申し立てると、債権者からの取り立て・督促が止まる。
- 消費者金融がいくつかの都道府県に散らばっていても、1つの裁判所にまとめて申立をすることができる。
- 調停委員が自分の代わりに、債権者と話し合いをしてくれるので負担が軽く、心理的に圧迫や嫌な思いをしなくて済む。
- 住宅や車といった、高額財産を手放さずとも借金が減額できる。(自己破産のように、強制的に高額財産を処分しなくて済む)
- 全部の債権者と調停をしなくてもよい。一部の債権者を選んで調停ができる。(自己破産や個人再生ではこのように債権者を選んでの手続はできない。全部の債権者を対象に自己破産手続、個人再生手続をするしかない)
- 特定調停を債務整理に申し立てると、民事執行(給与差押等)が止まる。
- 特定調停を申し立てると、一時的に借金返済をしなくても済む。(借金返済を保留できる)
- 現在は何とか返済ができていても、「将来的に返済不能になる」という状況であれば特定調停の申立ができる。(「現状ですでに支払不能」…という自己破産の状態とは異なる)
- 特定調停を申し立てても「官報」には掲載されない。
特定調停のデメリット
- 過払い金が出た場合は、別に「不当利得返還請求」訴訟を提起しなければならない。
任意整理のように、1つの手続の中で借金減額と過払い金返還請求を同時にすることはできない。
- 特定調停を申し立てると、ブラックリストに掲載される。
信用情報機関の「事故情報」として、債務完済後5~7年間登録されます。新たな借金をしたり、ローンを組むことはできません。
- 特定調停が成立するとは限らない。基本的に、相手方(消費者金融等)の合意を得ることが前提の手続。債権者の状況が厳しくなれば、それだけ返済に関する条件も厳しくなる。調停委員が入っても話し合いがまとまるとは限らない。
- 調停委員を納得させられるだけの返済計画、給与等の収入を証明しなくてはならない。
「返したいと思っています」等の希望的観測ではなく、実際的な収入、支出のバランス、家計状況も細かくチェックされる。実際に裁判所では、「一人暮らしの場合の食費の目安」といったチェック基準があり、生活費を厳しくチェックされる。
- 調停調書は、確定判決と同じ効力があるため、調停調書通りの返済をしないとすぐにでも強制執行をされてしまう可能性がある。